ペットフードのレシピ作成への想い【レシピ開発担当の獣医師が解説!】

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近年、ペットフード市場は急速に拡大しています。

さまざまなタイプのペットフードが市場に登場して選択肢が増えた一方、飼い主様たちは「信頼性」をより重視するようになっています。

無添加・無着色を特徴とするような製品も増えてきましたが、それ“だけ”では他の製品のなかに埋もれてしまう可能性があります。

たくさんの選択肢の中から選んでもらうためには、その製品が「愛犬」や「愛猫」にとってどのようなメリットがあるのかをきちんと理解して伝えていくことが大切です。

この記事では、ペットフードのレシピ作成においての重要なポイントや、獣医師としてレシピ作成を行う際に意識していることや想いについてご紹介します。

ペットフードの分類と役割

さきにペットフードの分類と役割についてご説明します。

分類

  • 総合栄養食
  • 間食
  • 療法食
  • その他の目的食

ペットフードには、主食として与えられる「総合栄養食」や、おやつ・ご褒美として与える「間食」、特定の疾患に配慮した「療法食」、それ以外の「その他の目的食」(おかずタイプの食事や特定の栄養調整を目的としたもの)などそれぞれの目的に応じた分類があります。

※参照元:ペットフードの種類|一般社団法人ペットフード協会

また、製品タイプ別では、いわゆる「カリカリ」と呼ばれるドライフードが主流ですが、最近では「フレッシュフード」と呼ばれる手作りごはんに近いタイプの総合栄養食も増えており、フードの選択肢はこの数年で格段に多様化しています。

役割

ペットフードはもちろん食事として「生きるために必要なもの」でもありますが、それと同時にご飯やおやつを与えるという行為を通して愛犬や愛猫と「コミュニケーションがとれる」という面においても大切な役割を担っています。

そのため、飼い主さまが自信をもってその製品を与えることができるよう、食材や調理工程における「安心感」や各専門家との連携による「信頼性」を重視する方も増えてきています。

AAFCOの栄養基準

分類でも書いたように「総合栄養食」とは、犬や猫においての「主食」に当たるうえ、健康維持ができるよう必要な栄養素がバランスよく調整されたペットフードのことです。

犬や猫の栄養基準としては、

  1. AAFCO(全米飼料検査官協会)
  2. FEDIAF(欧州ペットフード工業会連合)
  3. NRC飼養標準

の3つが知られています。

その中で、日本での総合栄養食の指標として一般的に使用されているのは「AAFCO」の栄養基準です。

私のレシピ作成でも同様に、このAAFCOの栄養基準に沿ったペットフードのレシピ設計を行っています。

また、国内におけるペットフードの表示等のルールを定めている「ペットフード公正取引協議会」においてもAAFCOの栄養基準を採用しています。

※参照元:ペットフード公正取引協議会・表示について

レシピ作成に必要なこと

レシピ作成は、製品を形作っていく上で欠かすことのできない大切な工程です。

特に総合栄養食のレシピ作成では、犬や猫の健康維持ができるよう栄養バランスを調整する必要があり、もちろん上記のAAFCOを満たすことは最低限必要な条件です。

ただ、その基準を満たすことが最終ゴールではなく、それぞれの対象やニーズに合わせた製品作りがより“選ばれる”ペットフードを提供するために必要なポイントとなります。

例えば、

『運動量が少ない室内犬で、食べムラが激しい子でも食べられるような総合栄養食』を作りたい場合と、『運動量が多い活動的なワンちゃんに、体力維持のため食べてもらう総合栄養食』では必要となる栄養バランスやレシピ設計で重要視するポイントが異なります。

こちらは一例ですが、

どんな子に食べて欲しいか、その子たちにはどんな要望(需要)があるのか、もしくはこだわりのポイント(食材やコンセプト)…等、細部までレシピ開発の段階で調整できるとより製品の「強み」を引き出すことができます。

また、おやつのレシピ作成では総合栄養食のような特定の指標はありませんが、製品の対象やニーズを把握しておくことは同様に大切なポイントです。

こういったポイントをしっかり理解することで、犬や猫にとっても飼い主様にとっても満足度の高いペットフードの提供につながります。

レシピ作成への想い

私が最も大切にしていることは、ペットフードの「想い(コンセプト)」に沿ったレシピ設計です。

前述の通り、現在はペットフードの選択肢が豊富に多く、飼い主様が求める製品への期待は非常に高くなっています。

単に“無添加・無着色”などの特徴だけでは他の製品との差別化も難しく、選ばれるご飯になるためには飼い主様が納得できる“その製品ならでは”の「強み」が必要です。

その「強み」こそが、「想いそのもの」だと私は考えております。

どんな子に食べてもらいたいか、なぜそのご飯を開発したいと思ったのか(きっかけ)など、他の製品には存在しないその製品だけの「想い」があります。

ペットフードに使用する食材が同じでも、レシピ設計によってその製品の特性や強みは大きく変わってくるので、レシピを通じてご依頼者様の想いやコンセプトをしっかり製品に反映していくことが大切だと感じております。

栄養学に詳しい獣医師はまだ限られてしまっているので、飼い主が安心して選べる「信頼できるフード」を提供できるよう、客観的なデータや知識に基づいた製品作りをサポートできれば幸いです。

まとめ

この記事では、ペットフードのレシピ作成に対する私の想いと、飼い主さまが「選びたくなる」ような製品作りの重要なポイントをお伝えしました。

ペットフードは日常に欠かせないもので、単なる食事ではなく、犬や猫の健康や暮らしを支える大切な役割を果たします。

皆さまの想いが詰まった大切な製品が、多くの飼い主さまのもとに届き、多くの愛犬・愛猫の暮らしが豊かになりますよう心から願っております。

(ひとこと)

「想い」を反映したレシピ設計のお手伝いをさせていただいておりますので、ペットフードのレシピ作成をご希望の際は、是非お気軽にお問い合わせください。

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Toshiyuki Uwai
ペトプロ代表

獣医師免許保有。
企業動物病院の現場マネジャーを3病院で経験。
現在は、動物に関係する教育・人材・webマーケ事業などを展開中。